2020年10月半ばに「Google Analytics 4(GA4)」がリリースされました。今回は実際にユニバーサルアナリティクスからGA4へのアップグレードを実施してみましたので、移行の手順をまとめます。

Google Analytics 4 とは?
昨年リリースされた「アプリとウェブ(ベータ版)」プロパティの正式リリース版です。
2020年11月現在、Google Analyticsの新規プロパティ作成は「GA4」がデフォルトになっています。ユニバーサルアナリティクスもまだ作成出来ますが、公式ドキュメントでは既に「ユニバーサルアナリティクスは前世代のアナリティクス」と表現されています。
GA4になると何が変わるの?
変更点を挙げるとキリがないのですが、ざっくりまとめると・・・
- メニュー構成が大きく変わる
- プロパティの下にビューが無い
- ページビューの概念が無くなり、イベントトラッキングに変わっている
- レポートのカスタマイズ機能の強化
- アプリとWebのデータを統合して分析できる
- BigQueryエクスポートに対応
など
ビューが無くなることで「URLパラメータの有無でビューを分けていた場合は全てイベントトラッキングに変更しないといけないのか?」など、色々疑問も出てくるのですが、まだまだ運用に関するノウハウの情報は少ない状態です。すぐにユニバーサルアナリティクスと同じように使用出来るかと言われれば、NOだと思います。
今までのデータはどうなるの?
ユニバーサルアナリティクスの管理メニュー内に「GA4へのアップグレード」という項目が追加されています。アップグレードをしてもGA4は新しいプロパティとして作成されるため、既存のユニバーサルアナリティクスのプロパティはそのまま残ります。ただ、別プロパティのため、アップグレードしただけでは計測されません。別途設定が必要です。
新しいプロパティが作成されるため、既存のデータには影響しません
GA4への移行方法
ここからは実際にユニバーサルアナリティクスからGA4へのアップグレードを実施してみます。
計測タグが「gtag.js」の場合
計測タグがgtag.jsの場合、データストリームという機能を使って既に設置済みのユニバーサルアナリティクスのタグでGA4もまとめて計測することが出来ます。
画面左下にある「管理」をクリックし、管理画面を表示します。

プロパティ欄にある「GA4へのアップグレード」をクリックします。

「ようこそ」をクリックします。

「プロパティを作成」をクリックします。

「GA4プロパティを確認」をクリックします。

設定アシスタントの中にある「タグの設定」をクリックします。

データストリームの中にある矢印をクリックします。

ウェブストリームの詳細画面内にある「測定ID」をコピーします。
※ID横のボタンをクリックすると、クリップボードにコピーされます

トラッキング情報 > トラッキングコードをクリックします。

接続済みのサイトタグ右端にある下矢印をクリックします。

先程コピーしたIDを左側の入力欄へ貼り付け、「接続」をクリックします。

接続済みのタグ欄に先程入力されたIDが登録されます。これで設定は完了です。

計測タグが「analytics.js」の場合
ウェブサイトに設置している計測タグがanalytics.jsの場合、既存のタグでGA4へデータを送ることが出来ません。この場合は、GA4の計測タグを新たに設置するか、analytics.jsをgtag.jsに変更してからデータストリームの設定を行います。
タグマネージャーを使用している場合
タグマネージャーに「GA4 設定」という項目が増えていますので、それを使用します。
まとめ
以上がユニバーサルアナリティクスからGA4への移行手順でした。
現時点では情報も活用事例も少ないため、今すぐにGA4を使用するべきかと言われれば、そうではないと思いますが、プロパティが別=タグ設置以降のデータ蓄積になりますので、しばらくはユニバーサルアナリティクスとGA4の両方へデータを貯めておくのがいいのではないでしょうか。
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